リトルウィング 3月の子供たち
(C)2013 リトルウイング製作委員会
3月。いつか誰もが卒業し、いつか誰もが己を乗り越えていく季節。
大震災後の福島から、東京に避難してきた母・美咲とその息子・大和。幼い大和は強くなりたいという気持ちから、空手を学ぶ事を母に願うが、母の美咲は大和が空手をやる事を許さなかった。そんな美咲もかつては空手を愛した人間だった。過去に美咲と切磋し合った桐生は空手の道場主として、やる気を見せてくれない道場生の子供たちに手を焼きながらも“強さとは何か?”を未だ探していた。
東京の地で再会した美咲と桐生は喜びあうが、大和に空手を教えようという桐生の考えに、美咲は身を振り乱して桐生と空手を否定するのだった。心を閉ざしていく美咲に呼応するかの様に、桐生の下にも道場存続の危機が訪れる。そんな中、大和の中で育まれていた、自由で、真に強い“心の翼”は、過去に囚われていた大人達を少しずつ変えていき、小さな奇跡を生みだしていく―。